顧問挨拶

 みなさんこんにちは。数理医学研究会の顧問の三浦と申します。数理医学研究会は2016年に誕生した比較的新しい部活です。ウォーミングアッププログラム等で学生さんと一緒に数理生物学の研究をしてきましたが、研究室に出入りしている学生さんが増えてきたので、学生団体として組織してしまおうと考えたのがはじまりです。メンバーは医学部医学科、生命科学科の他に歯学部の学生さんも在籍していたことがあり、バラエティに富んでいます。

 日常的には、週に1回2時間程度、ドライ系のテーマを選んでゆっくり研究打ち合わせを行います。手法の核としては

1. 微分方程式を使った数理モデリング

2. Python, Cを用いた数値計算

3. Mathematicaを活用した数理解析

4. ImageJ/Fijiを用いた画像解析

ですが、最近では流行りのdeep learningの手法も導入しつつあります。現在ではほぼ遠隔で活動を行なっていますが、必要があれば細胞培養系を用いた簡単な実験も行います。時間的縛りはそれほどないので、他の部活(熱研、軽音、卓球部、弓道部等)と掛け持ちでされている方も数多くおられます。また、比較的出入りも自由で、2年時は解剖実習等で忙しいから休む、というような参加の仕方も可能です。数カ月に1回、定期的に部活内部で発表会を行って部員間の親睦を深めています。

 また、不定期に外部への発表を行なっています。これまでは学会発表で数理生物学会、発生生物学会、解剖学会で発表実績があります。今のご時世では出張はしにくいですが、これまで北海道、東京、京都、新潟など、さまざまな土地で発表を行って経験を積んでもらいました。また、上級生になるとこれまで積み上げた仕事をまとめて論文を出版する場合もあります。これも日本語の雑誌ではなく、普通に博士論文として出せる質の論文を書いてもらっています(活動内容→論文掲載 参照)。

 この活動は、特定の研究室への勧誘活動ではありません。在籍した学生さんたちの進路も様々です。学生さんたちがこの部活を通じて数理的なものの考え方やプログラミングのスキルを身につけて、それぞれ別の分野に進んだときに役に立てて貰えば良いと考えています。医学部の学生さんは、大学入学時は数学、物理のセンスはかなり持っている方が多いのですが、医学のカリキュラムの中で徐々に忘れていってしまう方がほとんどです。これはとてももったいないことだと思います。生物学と数学、物理、計算化学の境界領域は比較的新しく、若い方々が活躍する余地がたくさん残っています。持っている才能を生かして、新しい分野を一緒に開拓してみませんか?

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